2010年12月2日木曜日

再びマコモの登場 地域食材のコース料理

降雪直前の小濁は、冬眠を待つ生き物のよう。たっぷり食料を貯めこんで雪対策もバッチリ。・・は住民の方々。行ったり来たりの我々は、閉まりかけた最終電車に飛び乗っているような毎日です。

同じ妙高市南部地域のねおかんぱーにゅ南部で、市内の料理教室の皆さんのお食事会があり、その地元の食材を使った季節のコースを紹介します。

DSC02663

左上から、天水マコモのキッシュ、マグロのマリネ鬼胡桃バケットのクルスタード、ムキタケと原木なめこのゼリー寄せ かんずり添え、合鴨のロースト(自家処理)、自家製鹿ハムのソーセージ、ピクルス 以上オードブル

DSC02664(写真なし)秋鮭と妙高雪海老、ムール貝の白ワイン蒸し w/ラタトゥイユ*のピラフ(*夏に瓶詰め)ポークシチュー温野菜添え

紫イモとマロンのタルト

(写真なし)バケット(自家製)、コーヒー

/マコモは今回、自家製で瓶詰めにしたものを使用した。水煮のマコモは生とはまた違う風味が楽しめるのです。

 

翌日・・。バケットに鹿ソーセージ、マスタード、トマトのピクルスを挟んでランチ。小濁に窯作りで〜す。IMG_0743

2010年11月17日水曜日

狩猟の季節到来を告げる(add 鴨のさばきかた)

「カラスの被害」「猪にやられた!」「熊が出た!」「猿に襲われた」。と全国至る所でお騒がせの鳥獣被害。年々拡大しているようす。熊なんか採って食べよう!とか、猪を特産品にしちゃおう!とか、商魂たくましいアイディアも耳にするご時世。
猟師もさぞかし腕を磨いて、銃を手入れして?いるんだろう。と思っていると、毎年この時期には、何がしかのお声がかかって天然の動物の解体に携わる。

昨日と今日と鴨を触ることができた。
合鴨の件で毎年何件かご相談をいただくので参考までにと、一年ぶりに、わがやの味の食のサイトを更新したのでご覧ください。
#合鴨農法などでどうやったらお肉を無駄にせず利用できるか・・。という方には大変参考になると思います。

「カモ(鴨、合鴨)のさばきかた | 妙高周辺「わがやの味」郷土料理レシピ

(※注:お肉を触っているかたは平気だと思いますが、血とかお嫌いなかたはご覧にならないほうがいいのかもしれません?)

2010年11月12日金曜日

待ってました!

ミヤマツの中嶋さんが夕方やってきました。
明日の蕎麦会用にとれたての野菜を届けてくれたのです。

辛み大根2種、煮物用2種、
そしてスパッと切ると赤い大根。

漬け物に…ということで早速三五八漬にしてみました。

そして白菜とならび、いよいよこの季節…と思ったのがミブナ。

まずは生で。
蕎麦には合わないけれど、やっぱりサラダでガンガン食べよう。。

2010年11月9日火曜日

食用菊とかきのもと

小濁で作っている菊をいただいた。これ。DSC02610

今のお年寄りが若い頃、小濁では「菊のり」というものをつくっていたそうだ。海産物の”板海苔”ご想像いただきたい。
菊の花先をちょんちょんとつんでから、花びらを萼が残らないように丁寧にとり、煮たった湯でざっと茹でる。広げてさます。
想像だが、菊のりを作るには、ざるですくって平らにならしてからゴザのようなところにひっくり返してあける。そのまま天日乾燥させる。すると、海苔のような板状の乾いたシートが出来上がる。
ざるは平たくて丸いものがいいはず。よって、出来上がった菊のりは、黄色い丸いシートだったろう。なんとかわいらしいことか。
昔のことだから、12枚とか一束にして縄かなにかで縛って流通したのではないか?

出荷した菊のりはというと、関東だか関西だかの料亭に行ったという話を聞いた。
乾燥した菊は湯で戻すのだろう。酢の物や和え物、焼き魚の添えにしたかもしれない。
今の農家は、もっぱら冷凍で保存している。いくら茹でたてが香りが良いとはいえ、菊をおかずに毎食過ごすわけにはいかない。

新潟の地域産品としての「かきのもと」は有名である。近年知ったのだが、他県では馴染みが薄いというから、昔から身近にあったものとしては”へ〜え?”と思ってしまう。かつ、黄色い菊をあまり食べないらしいのだが、私はどちらかというと黄色い食用菊のほうが馴染みが深かった。(写真左:黄色い食用菊、右:かきのもと)
食用菊はこの時期スーパーでも見かける。生のものがちゃんと安価で出回る昨今。

地元のこれらの食用菊は、苗を買うのでも、種を撒くのでもない。昨年作った菊から伸びてきた新芽を挿し木して苗を作り繋いでいる。在来といえば在来だが、今はいろんな種類の食用菊が簡単に通販で手に入る時代。新しい品種を楽しむ農家もある。

食べ物がたくさんある現在は、好んで菊を作って食べる人も少なくなっているだろう。季節にちょっと食べればすむものかもしれない。それに出荷もすることもなくなった今では、自家用でなぜにこんなに大量に作るのだろう?と疑問に思うこともあるが、生活の風習のようなものと理解している。
この菊の処理。実は、ゴミが入らないように、虫が入らないように、と注意が必要で手間のかかる作業。地域の文化や歴史、人の手間に感謝しながら、ありがたくいただくとする。

2010年11月7日日曜日

これは山葡萄ですね。

Photo 11月 07, 15 48 25.jpg

小濁の良雄さんが見せてくれた。「これは山葡萄ですね。」
粒も大きく、房も”ミヤマツ” より大ぶり。絞ると汁はあまり赤みをおび無いようだ。
来年こそ、ミヤマツ成功させましょう!

2010年11月6日土曜日

22年度のマコモの生産終わりました

ここ小濁、木々の葉や草は色づきはじめましたが、見事な紅葉はもう少し先のようです。
マコモも寒がって?そろそろ収穫も終わりです。あの柔らかくて甘いマコモ。来年が楽しみです。

マコモショップも販売を終了いたしました。多くの方にご利用いただき大変感謝しております。

2010年10月31日日曜日

マコモタケのバター炒め

初めてマコモを口にした時のこと。

なんかモコモコして、茸のような、タケノコのような、でもタケノコにしては筋っぽくなく柔らかい。
先端の部分は生栗のような、アボカドのような 甘み。ナッツのような風味。なんて言い表しようのない野菜だと思った。

生食で癖がない割に、独特の味と弾力があるので、あまり手をかけない料理でいただきたいと思った。
中国でとれ、中国料理に使われる野菜であることは知っていたが、いつもスーパーにあるわけでなし.. というより、都会の輸入食材を扱う店でも見たことがなかった。かなり昔の話だ。

とりあえず、そのものを炒めてみよう。・・さっそくフライパンで斜め薄切りにしたものをバターで炒めた。
・・「甘い」。 軽く塩コショウをしたただけなのに、生で食べたときの味とまた違う。これはいける。ということで、いろんな人に試食していただくために作ったのが、「醤油バター炒め」

  1. フライパンにバターを入れ、皮をひいて斜めに1cm位に切ったマコモを中火で炒める(にんにく一かけを叩いたものを一緒に炒めてもいい)
  2. 塩、こしょうを少々する
  3. きつね色に色が付いてきたら、醤油をひとたらしして、すぐに火を消す(おこのみでレモンを絞ってもいい)

「醤油バターはそれだけで美味しい」と、言う事なかれ。マコモも負けずにいい香り。
ある日のお惣菜。
DSC02582

(エリンギとピーマンとマコモタケを、ガーリックバターで炒めてご飯のおかずにいただきました)

DSC02583

2010年10月30日土曜日

「マコモタケは嫌いだ」という人がいらっしゃいましたら・・

好きな人もいれば、嫌いな人もいる。どんな物にもつきまとうことなのだが、
「私はお寿司が嫌い」といった場合には

  • 生魚が苦手
  • 酸っぱいご飯が、いや
  • 寿司屋のルールが性に合わない
  • 財布に優しくない・・ (笑:

などうなずける理由がありそうなものだが、マコモ(タケ)嫌いはどうも違うようだ。たいてい、

「一度もらって食べたけどマズかった」と言う。どんな食べ方をされたのだろう?

例えばブルーチーズ。日本人は味噌や醤油のように、カビのお世話になったものが大好きな割に、青カビが目に見えているものは拒否反応を示す。
しかしそれも最初だけで、三種のチーズのピッツァ(ゴルゴンゾーラ、モッツァレラ、パルミジャーノ)など出された日には、直ぐにとりこになってしまい、次からは、もっとクセのあるのを!!とか言ってしまうよね。

だから、出会い方も良くなかったのではないかと思う。
私は、この旬の食材の食感と香り、料理の使いやすさから、”嫌い”と思っている方にとってこのまま嫌われ者として消えていってしまうような事があったら辛い。個性的だけど素直な奴 と身構えずに付き合って欲しい!そう思えてならない。

参考になれば・・と、紹介させていただく。私が過去に提供させていただいた晴れ舞台でのマコモ料理いろいろ。



是非、新鮮で食べごろなものを味わってみていただきたい。

ハロウィン=オレンジとブラックの日。とうとう明日

IMG_0074

アルネ製作委員、横山さん作のお化けカボチャ。ねおかんの前に置いておいたら、日に日に赤くなってきた。(ちなみに上の黄色いのは、変形なますかぼちゃ) 
いよいよ明日は、子供が変装をして、お菓子をゲットするため近所を回る日。(妙高にはそんな人いない・・けど)

「ハロウィーン」ですね。

こちらの jack-o'-lantern (ジャック オー ランタン)は、可愛らしく柿で〜す。日本らしい!?
かぼちゃのjack-o'-lanternは、くりぬいて火を灯します。かぼちゃに炎。まんざら人ごとでもない。

IMG_0025

2010年10月29日金曜日

給食メニューの思い出

小学校の給食で、思い出すと懐かしいものと言えば、煮つけた鯨、赤貝の佃煮、五目ひじき・・・こういったものがパンや牛乳と一緒に出ていたんだから今思うと不思議な献立だ。

妙高市のイベントで最近、給食を食べさせてくれる食堂があって楽しい。

これも懐かしい給食メニュー「ミート麺」・・肉麺?

DSC01458

確かに白っぽいひき肉が入っているが、トマト味のゆるいソース(スープ?)に刻んだ野菜が入っている。

ほんのり温かい、細くてやわらかい麺がついてきて、自分で肉のソースの中に入れて食べる。ソフト麺というメニューだったかもしれない・・もう40年も前の事なので記憶が怪しい。

当時ご飯給食はなく、パンばかりだったので、ソフト麺の日は友達から分けてもらってたらふく食べたもんだった。

改めて食べてみたら量の多さにびっくり。そうか昔はこんなに食べたんだ・・。
しかし、子供は喜ぶかもしれないけど、この強いケチャップ味。今の私には荷が重い。

同じく、こちらは米粉パン。妙高市で製粉した米を100%使用していて、「ほっと妙高」というNPO法人が生産。市内の小学校の給食メニューとして登場しているらしい。ずっしりとして、「一つ食べればおなかいっぱい」という噂を耳にして、一度は自分の舌で確かめてみたいと思っていた。

DSC01457
DSC01455

いや、それほど重くはない。ちゃんと浮いているし予想したものと違っていて食べやすかった。しかしながら、このパンらしからぬ風味はなんなんだろう??

パンは、香ばしく焼けた粉(小麦粉)の香りとイーストの風味、バター(油脂)の旨い匂い。に慣れてしまった私。
味も不思議。これは、子供たちの「美味しい米粉パン給食の記憶」に繋がるだろうか?

米の消費拡大に。自給率アップに。
私としては別の方法で自給率あげたい。そう思った。

2010年10月28日木曜日

まだ馴染みの浅い=マコモタケ の反応

HIR_0139

先週の17日の日曜、妙高市除戸の”克雪センター”で恒例の「新井なんぶ祭り」が開催された。「新井南部」とは旧新井市の頃、新井駅前中心市街地を中心にした市街地区域の南に位置する、中山間地が大半を占める地域。国道292号線が長野県飯山市に向かって走る。

まだ馴染みの浅いマコモタケの反応

  • あ、これこれ「マコモ」があるじゃない〜
  • これってどうやって食べるの?
  • 初めて見たわ・・

「これって美味しいのよね。毎年楽しみ」・・と言う方はさすがに?いなかった。
新井南部でも、少しずつだが生産している農家が増えてきている。直売所にも顔を出しているが、残念なのは、食べ方を知らない。美味しく味わっていない。そんな気がする。

そのためか、大きく青く太って、筋っぽくなってしまったものや、乾いてしなびてしまったようなものまで並ぶこともある。
採れたてで管理さえ良ければ、甘くて、独特の香りがあって、歯ごたえもよい。きのこのような、タケノコのような、いろいろに料理できる。価格も充分納得のできるもの。体にもよい。
消費を伸ばしたいものだ。

#オンライン販売=「マコモショップ」おかげさまで順調です。(マコモショップ【マコモタケ販売】レシピも紹介

HIR_0112

淡紫色、どろりの生命体 ミヤマツ酵母

DSC02566DSC02567

サイトアップがしばらく経ってしまったけれど、”ミヤマツ酵母”その後です。

パンを作るべく、小麦粉とモルトシロップ、小麦粉とほぼ同量の水を加え混ぜる。・・約2日おき程度で繰り返し、ゆっくりと育ってる感じ。

IMG_0020

#だいぶ増えてきました

2010年10月17日日曜日

速報!天水マコモ(生マコモタケ)販売会

本日午前9:30より、『新井南部まつり』(恒例の秋のイベント)で、「小濁産、天水マコモ」販売いたします。

  • 時間:9:30〜 終わり次第終了となります
  • 場所:新井南部まつり会場(新潟県妙高市除戸) 会場(google map)
  • 販売店:ねおかんぱーにゅ南部(なんぶルネサンス)ブースにて

昨日の収穫品「無線別、12〜15本ほど入って、ワンコイン=500円」ご近郊のかた。お求めのチャンス!(「ブログを見た」と一声かけてください)食べ方もご説明いたします

DSC02570

2010年10月13日水曜日

紫色のぶくぶく、キタ〜ッ

DSC02565

2日目だけど、意外に早かった・・。さて、もう少し様子見か。

マコモ畑では



 酷暑と言われたこの夏。

 暑い季節をがんばって耐え、成長を続けてくれたマコモが

 実りをむかえている畑にも秋の気配が・・・

 かまきりの卵です。

 雪国のこの地方では「かまきりは雪に埋もれない高さに卵を産む」

 という言い伝えのもと、卵が産みつけられた高さを‘かまきりの降雪予報’

 として毎年話題に上ります。

 ちなみに私が見たこの卵は下から30~40㎝くらいの所でしたが、

 人によって見た高さに違いがあるので、大雪か少雪かはなんとも・・・

 まったく気まぐれなかまきりです。

 




2010年10月12日火曜日

飽きのこない素材を実感「マコモタケのカルボナーラ風」

うっかりベーコンなど入れるの忘れてしまうくらい存在感もあり、それでいて飽きが来ないマコモ。茶色系ソースもいいけれど、先ずは白系ソースでいきましょう。

タイトルは「カルボナーラ」・・スパゲティな訳ですが、このお料理は非常に低カロリーにアレンジしています。 人気の米粉の特徴を活かした「ヘルシーで新しい調理法」を取り入れていますので、 必見ですよ!

カルボナーラについて

カルボナーラとは=「炭焼き職人風」という意味があります。一般的には、生クリーム、卵黄などを使った濃厚ソースにベーコンのスモーク香、ブラックペッパーの灰が降ったようなアクセントが特徴のお料理。生クリームも品質のよいホイップが味が良く、材料を見ただけでハイコスト、ハイカロリー。しょっちゅういただくには高齢者やダイエット中のかたにはヘビーなのがたまにきず。

米粉で簡単ヘルシーに

今回は生クリームを煮詰めて、卵黄などで濃度や甘みを出すところを”思いっきりすっ飛ばして”、甘みをマコモとオニオン、濃度を米に任せてしまい、”小麦粉を炒めるルー”のような手間も無い「微粉末の米粉」の特徴を最大限活かします。結果簡単で、低コストで、低カロリーという、お惣菜的にはとても都合の良いお料理です。 米をつなぎに使う料理は、古典的なフランス料理にもありますし、リゾットの自然なとろみは米によるものです。ということで合理性も実証済み。 米粉は小麦粉と違って粉臭さがありませんので、炒めたり煮込んだりしなくてかまいません。水の溶いて片栗粉のように流しこむ。これも微粉の米粉ならではの使い方です。こんな使い方はどこを探してもなく私が考えたものです。

では作り方です。

  1. オニオンは粗みじん、掃除をした太めのマコモタケは大きくズドンズドンと切る。これで2人前。(米粉は妙高市内で地元の米で作っている100%米粉の製品。ケーキ用とありますが、グルテン入りのパン用と分けるためなのでお料理に使って問題ありません →この米粉は「妙高製粉ホームページ」へ
    DSC02483
  2. 材料が準備できたら、さっそく手鍋に入れて、バター30gと共に、3分さっと炒める。
    DSC02484
  3. こんな程度で、ミルクを一気に400cc。強火でグツグツ煮る。
    DSC02485
  4. 別鍋で茹でているパスタはまだまだ固いうちに鍋にいれてしまう。
    DSC02486
  5. グツグツやっている間に、塩で調味する。塩だけで味付けするので美味しい塩(岩塩)がおすすめ ここで登場するのが、水溶き微粉米粉。片栗粉の要領でいいけれど、入れながらスパテルなどで素早くかき混ぜないとノリのかたまりができてしまうので少し注意。量は大さじ2杯程度。
    DSC02487
  6. この時はこんな材料で、びっくりするくらいマコモの甘みが出てシンプルで楽しいお料理となったが、お好みでベーコン、チーズなど組み合わせてももちろんいいと思う。盛り付けたらブラックペッパーを挽こう。手作りソーセージを焼いて別添にしても美味しそう!

DSC02489

最後に、これと同じ方法でいろいろな具を組み合わせ、パスタを入れずに「ホワイトシチュー」 チキンのミートボールを入れた「ホワイトスープ」  パスタを米にして「リゾット」 、バターライスをしいて「ドリア」・・・などなど、あらためて紹介しますね。

 

美味しいマコモタケをたくさんめしあがってください・・・

2010年10月11日月曜日

ミヤマツに出会ったのはもう4年も前のこと

アルネ小濁「制作委員の山崎さんが提供してくれた、山葡萄を小さくしたようなはっぱ。「これミヤマツっていうんだよ」
「ミヤマツ」というものに始めて触れたのは4年も前、地元ならではの天ぷら材料を探していた時だ。(市民活動団体の集まりでケータリング:妙高元気にしよさね。

生えている所をみたわけでもない。山葡萄そのものもよく解らない。私にはまるで未知の食材だった。
人に尋ねても、ともかくあやふや。

「甘くて、子供の頃よく食べた」「あそこに大きな木があった・・」そんな思い出話ばかりで、正確な品種を特定出来ずに半ば諦めていた。(ねおかんぱーにゅ南部 人コーナー;山菜名称の標準化…断念!?
ある時、県内の、ペンネーム”たあさん”というかたからメールをいただき、自分も昔みやまつを食べた。と。
「昔は沢山あったのに、すっかり見なくなった」というのだ。

その時を境に、いつか自分の手で取り戻したい!という想いが膨らんでいった。
灯台下暗し?蕎麦打ち仲間で、野菜でいつもお世話になっている近所の中嶋さんが「ミヤマツなら家に成っている。」というのだ。 びっくりして、始めて実を口にしたのが昨年の事だった。

ぶどうパン

私はなんといってもぶどうパンが好きである。
日本人はどうやら甘くてふわふわパンを好むらしい。田舎のパンやさんでは諦めているが、私は、トーストするとガサガサで、ザクッとしたイングリッシュブレッドが大好きなのである。

レーズン入りのイングリッシュブレッドをサラマンダー(上火グリラー)でカリッと焼いて、有塩バターをさっとぬり、もう一度サラマンダーでグヂグヂとやったものは、この世の食べ物の中で1、2を争うくらい旨いと思う。

レーズンは干しぶどうの事だが、パンの歴史をさかのぼると、ブドウについている天然の酵母を種にし発酵生地を作って焼いたことだと本で読んだ。もう30年も前の話で、今のようにだれでも知っている「天然酵母のパン」のようなものが無かった頃だ。
私はそんな文化的な話に感化されやすく、ブドウが一緒になったパンが「小麦発酵文化の象徴」みたいに思ってしまったのが先か?本当の好みなのか、その辺も解らなくなってしまっている。
ともかく、ぶどうパンが好きだ。

見よう見まねでレーズンを沸かし、天然酵母のパンを焼いてみたこともあるが、実はそれほどの感動を得られなかった。どうもリアリティに欠けるのだ。それくらいなら、ライ麦のサワー種のほうが美味しかったし、麹が失敗してアルコールっぽくなっちゃった時のほうが嬉しかった。どうせやるなら、近くの山にある天然のブドウでやりたい!そう思っている。

小濁のミヤマツ

なんだかんだで、昔はいっぱいあった。というばかりの小濁情報もあてにならず、中嶋さんにすがる思いで増殖を依頼した。
挿し木、実生・・。なぜなら、みんなで味わいたいからなのだ。
みんなの住む近くの里山にはこんな素晴らしい財産があるということを伝えていかなくてはいけない。これは私の使命。

DSC02540

春の失敗は残念だったが、それで諦めたりしょげたりすることは全く無い。(ますますやる気!…ミヤマツ失敗して) 
簡単に上手くいくことなんて全然面白くない。
アルネ小濁事業は市の助成金をもらっているが、お金をもらうためではない。しゃかりきに生きている生命がいっぱいあることを知ってもらうためなのだ。そしてそれを育む水や大地、それは地域そのものではないか?

先ずはやってみることから

秋になった。親木からなった貴重なミヤマツの実を譲ってもらうことになった。 
先ずは絞って酵母を培養しよう。皮についている酵母を落とさないようにさっと水洗いして皮をしごくようにジュースを絞る。はちみつをひとたらしして瓶に詰め、これから毎日ゆすってやる。
「うまくいくかな、まただめかな・・、だめでも来年こそは!」
ゆっくりと、はるか彼方にある目標に近づいている。

DSC02541DSC02542

DSC02549DSC02550

マコモの逆襲


採りたてのマコモはとてもみずみずしい。

新鮮なマコモならではの、ぷりぷりとした何とも言えない食感は一度食べたらやみつきに…

葉も「バリッ」としていて、朝露を含んだその姿もまさに 水・水しい。

さて今日はどんなお味でいただこうか?

と マコモを手にばりばりっと一気に皮をむいたところ、

いきなり顔に水が ビシャッ!

簡単に食べさせてなるものか・・というマコモの逆襲だろうか。











2010年10月8日金曜日

マコモタケの胡麻・酢味噌和え

DSC02470

撮影のためにゴマを用意しましたが、すでに擦れているペースト状のものは実は荏胡麻(えごま)です。炒って擂ったものを冷凍保存して使っています。これも小濁で作られた荏胡麻です。 今回、「胡麻、酢、味噌」というちょっと変わった和え物です。

  1. (太さは自由)掃除した丸のままのマコモタケを蒸して常温で冷ました後、細めの拍子木に切る。
  2. 水っぽいようなら、キッチンペーパーなどで水気をとる。
  3. あたり鉢で胡麻を擂り、味噌を加えてさらに擂れたら、砂糖、酢を加えて好みの味にする。 ※酢が入らなければ、胡麻和え。胡麻を入れなければ酢味噌和え。
  4. 1.のマコモタケをさっとあえて直ぐに盛り付ける。

DSC02468DSC02469

濃い味付けになるので、最後に残ったマコモで試してみてはいかがですか?

胡桃和え、白和えも食べたいですね。

まこもを畑でぱくっ、は農家の特権?「もろまこ」

DSC02451

採ったその場で清水で洗い、剥き剥きして食べたらどんなにうまいだろう。(そろそろ寒いかな..)
妙高の名物、姫タケノコのように皮ごと燠火か何かで焼いて食べたら・・・間違いなくうまいっ!
新鮮で、細めのものはともかく生を試そう。

こんなに甘いのは新鮮だから。

だってみずみずしいし、水滴も飛び散りそうなくらい”パンっ”と張った皮の肌触りは、釣り上げた魚に海藻が絡まっているくらいにリアルだ。

新しいもの、細めのものはそのままスティックで味噌を添えていただきたい。
こじつけのようだが、米に味噌が美味しいように、イネ科のまこもに味噌は美味しくないはずがない。

お客様に「うまいねぇ〜」と言われたら、
「近くの農家から分けてもらったもち豆に、特別の塩、自分で出した麹をたっぷり入れて仕込んだ味噌。これも美味しいんですよ。」とすかさず返すのです。

まこもたけをコンポートでスィーツに!「マコモなカクテル」はいかが?

DSC02474

マコモのはしりの季節、この南部新井では、栗やイチジクのシーズンとドンピシャ。
栗の甘煮を作った汁でスィーツに仕立ててみました。題して「マコモなカクテル」

妙高市の南部新井は豪雪地帯の米どころ。気候風土が米作りに最適なんです。
そんな我が地域に「鮎正宗酒造」という小さな蔵元があります。(鮎正宗酒造ホームページ)この蔵元もやはり豊富な伏流水(横井戸の湧き水)100%で酒を仕込むという"地域の文化財"的存在です。

今年は栗が豊作のようで次々といただきます。地元づくしの、マコモとフルーツと木の実の”ライスワイン”カクテル・・なんかミスマッチな気もしますが・・はたして?

  1. 砂糖で甘煮にした栗とシロップ、生のイチジク(固めもの)、掃除して大きめの乱切りにしたまこもたけ を用意
  2. 鮎正宗の普通酒(日本酒)をカップ1/2杯、鍋で煮切ってシロップを加え、甘みが足りないようなら砂糖や水で調節してシロップを作る
  3. イチジクとまこもたけを入れて弱火で15分ほど煮る。レモン汁10cc、バニラエッセンス、栗を加えシロップがひたひたの状態でそのまま冷やす
  4. タッパーなどの容器に移して冷蔵庫でしっかりと冷やす。仕上げに再度味をみておこのみに調節する
    ※お子様の場合はそのまま。大人のデザートには、日本酒を再度加えてもいいですね。鮎正宗さんには、「輪月(りんげつ)」というお米の焼酎や、「あ 紫蘇しゅ」というリキュールもあります。そんなところ試したいですね。

今回フルーツカクテル風でしたが、シロップ煮(コンポート)として、アイスクリームに添えたり、ヨーグルト、タルトにもよさそうです。

もともと癖は無いマコモなんですが、やはり野菜っぽい後味なので、甘みはあまり控えずに、レモン汁やバニラで香りを補ってみました。
仙草ゼリーと組み合わせたり、杏仁豆腐やアーモンドエッセンスで中華風に。は、きっと王道でしょう。

2010年10月7日木曜日

まこもとピーマンの炒め物

1、まこもは外側の硬い皮をむき、上下を切り落として長さ4センチ位の拍子切りにする。
2、ピーマンはたて半分に切って種を取り細切りにし、まこもと一緒に油で炒める。
3、酒、みりん、しょうゆ、だしの素で味付け、最後にオイスターソースを少々で味付け。
(今回、私はピーマンに”ぶたごしょう”を少し足してピリ辛味にしてみました。肉の細切りを加えて、チンジャオロースーっぽくしてもgood。)

まるで歯ごたえのあるマッシュルーム?マコモのサラダ

DSC02467

マッシュルーム(シャンピニオン)は、生でサラダに、大好きな逸品。

でも、お値段がはるし、生の茸はどうも・・。というかたにもおすすめ。

これは、柔らかい細くて若い、採りたてのまこもたけが最も合います。皮などひかなくてよいくらいのソフトなもの。
それくらいが最も甘い!エグミも感じません。

ポクポクして、オリーブオイルをしっかりまとってくれます。味付けは塩と、軽くビネガーくらいにしておきましょう。

DSC02466

  1. 細めの若いマコモタケを7cm位の長さに切り、厚さ3mmにスライス。生ハム、オリーブオイル、自然塩、レモン汁を加えてさっと混ぜる。
  2. お皿に盛りつけ、ピンクペッパー、パルミジャーノの薄切りを飾る
    ●写真のレシピは、手持ちの自家製パンチェッタ、エダムチーズを使いました。そのあたりはいろいろアレンジしてみてください。→すりおろしのチーズ、アンチョビ、ボイルドエッグ、ハーブ類・・夏ならトマト、バジル、モッツアレラなどいいですね。

自家製食べるラー油で、まこもたけの蒸し物など・・

DSC02464

新鮮なマコモはやっぱり茹でちゃ勿体無い!

中程度の太さのマコモタケの皮を剥いて固い筋があれば引き、蒸気がしっかりと立っている蒸し器で強火で2分ほど蒸す。 茹でたてのタケノコのような香り。マコモの葉を飾ってみました。 独特の風味。採りたて新鮮なマコモならではの贅沢品。

繰り返しますが、中くらいの太さがおすすめ!! ぱくっとかぶりつこう。

自家製ラー油の作り方はまたの機会に。写真はテンメンジャンを粒のまま入れた特製。 辛いのが苦手なら酢醤油やポン酢醤油でも手軽でイケル。

まこもたけの定番「天ぷら」

DSC02462DSC02471

太めのマコモは「食べで」もある。海老と一緒にかき揚げ風にしたが、人参は見た目のアクセントとして千切りに。
まこもたけは、2cm角(4つ割り程度)の太い拍子木に切って香りや食感を楽しむ。

太いまま揚げても柔らかいので、天ぷらでは細かく切らないほうがいい。丸揚げはもちろん美味しい!

DSC02472

DSC02473

レモンとお塩でいかがでしょうか?

まこもの三五八(さごはち)漬け



  1. 外側の硬い皮をむく。
  2. 上下を切り落として細いものはそのまま、太い場合はピーラーで皮を剥き2~4等分にする。
  3. 三五八漬けの素で漬ける。

  *写真はきゅうりと一緒に漬けたものです。
   半日もすれば食べられます。とても簡単でお手軽な一品です。